本校の所在地である群馬県吾妻郡中之条町には、「世のちり洗う四万温泉」として『上毛カルタ』でもおなじみの四万温泉があります。また、地元出身の青栁幸利先生によって、以前から中之条研究（日常の身体活動と病気予防の関係についての調査研究）が行われています。そこで、本校では株式会社STEAMSportsLaboratoryさん、株式会社タニタヘルスリンクさん、株式会社健康長寿研究所さん、一般社団法人四万温泉協会さんなどに協力をいただき、STEAM教育を取り入れて観光資源である四万温泉の良いところを活かしながら、健康と歩きの関係について探求することとしました。

2020年度は普通科1年生54名を班分けし、各班が３つのテーマ（「Ａ　活動量計のデータを用いた仮説とその検証」・「Ｂ　○○さんがより歩きたくなる仕掛けづくり」・「Ｃ　M5stickCを用いた研究」）から１つを選んで探求を進めました。Ａのテーマでは、実際に自分たちが活動量計を身につけて生活をし、そこから得られたデータを分析して、様々な考察を行いました。Ｂのテーマでは、主に四万温泉を舞台にして、観光客の集客につながるようなイベントの企画立案を行いました。Ｃのテーマでは、M5StickCを活用したプログラミングについて学び、歩くことが楽しくなるようなゲームやアプリの開発を行いました。

2021年度については、普通科2年生は各テーマごとの探求活動を深化させていきました。1年生は前年度に実施した活動を踏まえ、特に地域の活性化に焦点を絞って探求活動を実施しました。2年間、各テーマ・各学年の活動で、最終的なイベントの実施や作品の完成まで到達することはできませんでしたが、活動を行う過程で、様々な角度から物事を考える視点が身につきました。取り組んでいた生徒の様子も大きく変化し、自ら進んで意欲的に活動に取り組む姿勢が見られるようになりました。